McInjunの日記

音楽と写真のブログです。

EMIL GILELS

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エミール・ギレリス(1916-1985)のBOX CD(7枚組)から、チャイコフスキーのピアノ協奏曲第1番、ズービン・メータ指揮ニューヨーク・フィルハーモニー管弦楽団を聴いてみた。

「鋼鉄のタッチ」と称されたギレリスのピアノは、やはり白熱のチャイコフスキーを聴かせてくれています。録音は1979年ですが、オーケストラの音質にやや問題があります。(ライブ録音だから、当時としては仕方ない)しかし、ピアノは程よく音が録れていますので、彼のテクニックはしっかりと聴くことができます。

そして、このBOX CDにはもう1枚、チャイコフスキーのピアノ協奏曲第1番が収められています 。フリッツ・ライナー指揮シカゴ交響楽団とのものです。こちらは1955年10月の録音ですから、メータ盤より24年前のものです。ところがこちらの演奏の方が、何故かウキウキするのです。24年後のものは、巧さと余裕も感じられ、安定感も増してますけど・・・

こうして同一のアーティストの演奏を、タイムスリップして比較できるのは、大変面白いことです。このCDは他にブラームスのピアノ協奏曲第2番、ショパンのピアノ協奏曲第1番、ショスタコーヴィッチのピアノ・ソナタ第2番など、全部で10曲が収録されています。ギレリスの演奏を数多く体験できる嬉しいセット物です。