McInjunの日記

音楽と写真のブログです。

クリスチャン・ツィメルマン☆ショパン・ワルツ集

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 クリスチャン・ツィメルマン(ピアニスト:1956年生れ) 

ツィメルマン20歳前後に録音されたショパンのワルツ集。若くして華麗なショパンを演奏するピアノの貴公子。しかし、40年以上も前のレコードです。こちらのツィメルマン、今では髭をたくわえ立派な風貌となり、最近ベートーヴェンのピアノ協奏曲全集をラトル指揮、ロンドン交響楽団との共演のものが発売されました。きっと素晴らしい演奏だろうと想像しています。

さて、ショパンですが某雑誌で日本のピアニスト横山幸雄氏が、ショパンの「小犬のワルツ」について語っていましたが、その中で「マズルカショパンの内面的なことを強く反映しているとしたら、ワルツはショパンの外面的なことに結びついているように感じる」(一部抜粋)と言われてました。プロのピアニストはやっぱり捉え方が上手だな!と読み耽ってしまいました。

その「外面的」な部分に注意を払いながらツィメルマンのワルツを聴きますと、確かに第1番変ホ長調作品18番「華麗なる大円舞曲」のような長調の曲は社交的ですが、ワルツ集の14曲には第3番イ短調作品34−2「華麗なる円舞曲」のように短調の作品も5曲ありますからワルツ集の全てが「外面的」ということではなさそうです。

ショパンのワルツは華麗な舞曲とワルツ形式の感傷的な作品とが混在しています。つまり3拍子の曲ですが、ウィンナ・ワルツのように踊れる音楽ばかりではないということです。

そのワルツ集は第1番から第14番まで番号が振られていますが、ツィメルマンのLPは番号順には収録されていません。ですからこのレコードを鑑賞すると、先ほど書いたように長調短調が混在してますので、ショパンの陰と陽が対比するように楽しめるのです。ピアニストによっては番号順に収録しているLPもあると思います。どちらが好ましいかは賛否が分かれるかも知れません。

暑い夏、コロナ禍でもあるし、自宅でオリンピック選手の頑張りをTVで応援しつつ、音楽はピアノ曲の代表選手であるショパンに満喫して過ごしています。