McInjunの日記

音楽と写真のブログです。

石英インシュレーター(オーディオ用)

Audio Replas 社の「OPT-1 HR/4P」を使用してみることにした。使用機器はLINNのCDプレーヤーもしくはIsoTekのSIGMASのどちらかで、効果が大きく発揮できる機器の方で使用しようと考えている。先ずはLINNへ設置してみることにした。LINNのプレーヤーにはクリプトンのインシュレーターを使用しているが、ここで更なる向上が得られるか試してみたい。

それではLINNからクリプトンを外し、プレーヤーの脚の部分にOPT-1HRを設置してみた。OPT-1HRは直径2cm 高さ2cmの円柱の形をしたガラス状のインシュレーターだ。表面はツルツルして滑りがいい為、載せる機器が軽いとやや不安定な気もする。

さて肝心な音質はどう変化するか、試聴に選んだのはクリスティアーネ・カルク(ソプラノ)のマーラーの歌曲、バレンボイム指揮シュターツカペレ・ベルリンブルックナー 「ロマンティック」とポリーニ(ピアノ)のモーツァルトのピアノ協奏曲第17番などCD3枚。

f:id:McInjun:20210308161451j:plain

 まず、クリスティアーネの歌声だが、クリプトンのインシュレーター時よりも声が若干太くなり、息づかいも聞こえてきそうで生々しさが増したようだ。伴奏のピアノも音像が拡がり、空間が広く感じられた。

次にブルックナー交響曲第4番「ロマンティック」・・な、なんだ? 音が薄くなり、クリアーになったのか? OPT-1HRをあてがうプレーヤーの底板部分を色々変え、安定する場所を探してみたが駄目。次にポリーニモーツァルトを聴くことにした。

(第3楽章が特に好きなので、第3楽章から聞く)ピアノが始まると、ピアノの音が前に出てこない。オーケストラに呑み込まれてしまったようなピアノ・・? インシュレーターは機器との相性があるのか、それとも使いこなしに問題があるのか。いずれにしても、我が家のCDプレーヤーではオーケストラなど、編成の大きなものには不向きであることが判明した。(あくまで個人宅の音響環境によるものです。)

f:id:McInjun:20210308173154j:plain

そんな訳でLINN MAJIK CD へのセットは諦め、IsoTek EV03 SIGMASの脚に当ててみることにした。(上記写真) 電源コンディショナーのSIGMASはプリアンプ、CDプレーヤー、レコードプレーヤーへの電源を供給している。このSIGMASを導入した時の音質向上は、半端なかった覚えがある。今度はそれにも増しての飛躍を期待して石英インシュレーターなのだ。実はIsoTekからも専用のスパイクがアクセサリーとして販売されているが、個人的には石英インシュレーターの方が効果があるだろうと信じているので、敢えてこのようにセットしてみた。そしてその効果は・・・

LINN CDプレーヤーにはクリプトンのインシュレーターを戻し、OPT-1HRはSIGMASにセットし、クリスティアーネのマーラーを聴く。 素晴らしい・・! 歌手とピアノとの距離間が見事に再生され、トータル的には当初の聞こえ方よりもバランスがいい。自然な音響だ。くっきりと中央にクリスティアーネが浮かび上がり、顔の動きや体のこなし方も見えるようだ。

次にモーツァルトのピアノ協奏曲をかけてみる。協奏曲第17番、第1楽章ウィーン・フィルの優雅な序奏がしなやかでとても心地よい。そしてポリーニのピアノがやや遠慮気味に軽いタッチで加わってくる。しかし、独奏ピアノの音の粒立ちはしっかり前に出て、先ほどのようにオケに埋もれることはない。こちらもコンサートホールで聴いているかのような、とても自然な響きに変身した。ピアノも深みを増し、全体的な低域もリアルになった。

最後はバレンボイムブルックナー で締めよう。2008年10月のライブ録音。拍手から始まる。遠くからホルンの呼びかけ、やがて弦に繋がる・・ライブだから仕方ないのか、第1楽章の始まりは、ややぎこちなさが露呈したようなリアルな音像。しかし、徐々に音楽がまとまっていく。先ほどのような薄い音は聞こえない。オーケストラの濃厚な楽器音と雄大な拡がり、奥行きを感じられる。

このセッティングはこれで決定だろう。結局、電源を整えることでトータル的なバランスが向上したのではないかと考えている。また、何か変化があれば当ブログで。