McInjunの日記

音楽と写真のブログです。

展覧会の絵 ☆ ワイセンベルク(P)

            アレクシス・ワイセンベルク(Piano) ムソルグスキー展覧会の絵 

            ザルツブルク音楽祭ライブ1972

確か1972年頃、ワイセンベルクはEMIから「展覧会の絵」の新譜(LP)を発売。同年8月ザルツブルク音楽祭で同曲を取り上げたのですが、そのライブ演奏がこのCDです。

そのレコード(LP)も所有してますが、レコードは当然ながら完璧な演奏で、音も良く録れていて安心して聴けます。しかし、このライブCDでのワイセンベルクはというと、ウ〜ム・ム・ム・・・? まあ、そこがライブのいいところかも知れません。

では、ザルツブルク音楽祭での「展覧会の絵」はどんな演奏かと申しますと、初めのプロムナードの「グノーム」までは、何故だかえらく緊張させているのが伝わって来ます。ちょっと言い過ぎかも知れませんが、ぎこちないような弾き方で、ワイセンベルクらしくない(レコードとは違う)立ち上がりです。

しかし、第3プロムナードの「テュイルリーの庭」から「ビドロ」あたりから、切れ味鋭いタッチが冴え、本領発揮の演奏に変わっていくのです。(ライブの醍醐味というのでしょう!)

そして第6曲の「サムエル・ゴールデンベルクとシュムイレ」と「リモージュの市場」になると、リズムもノリもばっちりキメて安定感が増してきます。

「バーバ・ヤガー」に入ると、ここから一挙に「キエフの大門」へと、圧巻のクライマックスに導かれ、この曲の大きな感動が得られました。(ライブならではの大喝采

このライブCDは、アレクシス・ワイセンベルクが1972年のザルツブルク音楽祭に登場して「展覧会の絵」を弾いたという記録であり、これはこれで素晴らしい財産になったと思います。