2022年12月の1ヶ月間、日本経済新聞の「私の履歴書」にイタリアの指揮者リッカルド・ムーティが登場されました。日本への感謝、日本の音楽ホールへの音響称賛、自らの生い立ち、共演者のこと、イタリアオペラへの情熱、ウィーン・フィルの伝統の音、マリア・カラスの歌手としての姿勢、若い音楽家への指導など、ムーティの人間性や音楽に対する想いや愛情の深さなど幅広く触れることができた貴重な連載でした。
一月(ひとつき)にわたる連載を欠かさず読んでみて、無性にムーティのレコードが聴きたくなり、棚から探し出したのがヴェルディの歌劇「ナブッコ」全曲とメンデルスゾーンの交響曲第4番「イタリア」でした。
歌劇「ナブッコ」の録音年月日は1977年7月〜1978年2月と記載されているので、ムーティ36歳の頃のものでしょう。しかし、ヴェルディはこの「ナブッコ」を、28歳の若さでミラノ・スカラ座で初演し、大成功をおさめたそうです。 ※作曲も指揮も若いのに驚きです。
そして、もう一枚のLPはメンデルスゾーンの「イタリア」とシューマンの交響曲第4番です。こちら録音も1976年と記載されてますから、上記の「ナブッコ」と同じ頃のようです。ジャケットのムーティは若くてかっこよく写ってます。
そのムーティも現在は81歳。今月3月の「東京・春・音楽祭」で来日されて、東京文化会館ではヴェルディの「仮面舞踏会」を、演奏会形式で3/28と3/30に上演されます。(昨年はヴェルディの「マクベス」)※残念ながらチケットは取れてません。きっと素晴らしい演奏となるでしょう。