McInjunの日記

音楽と写真のブログです。

小林愛実 ショパン プレリュード

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ショパン

24のプレリュード 作品24

前奏曲 嬰ハ短調 作品45

前奏曲 変イ長調 (遺作)

幻想ポロネーズ 変イ長調 作品61

・幻想即興曲 作品66

「24のプレリュード」は、あの「太田胃酸」のCMに使われている素朴な(第7番)マズルカと(第15番)「雨だれ」が特に有名です。どちらも大衆的な曲ですから、誰もが聴いたことがあるでしょう。しかし、この2曲以外は「24のプレリュード」全曲を聴かない限り、なかなか聴く機会はないのかと思われます。私も24のプレリュードはあまり好んで聴かずにきていました。

しかし、小林愛実さんの新譜が、日本経済新聞(2021.8.3)で「コンクール前にピアノ曲集」として紹介されたことから、どうしても聴いてみたくなり購入してしまいました。

いやいや、想像以上に凄く完璧な仕上がりですね。この全24曲をこんなにも感情豊かに弾きこなしたピアニストが今までいただろうか?! と・・・!!!

愛情・優しさ・願い・夢・悲しみ・絶望などの、ショパンの内面を優しく包み込んでそっと耳に届けてくれます。何だかショパンを知り尽くしている伝道師のような語り口です。と、云うのもメロディラインがとても綺麗に弾いていて、全曲を通して曲と曲とのつながりがとても自然なんです。まるで詩の朗読を聞いているかのように展開していくのです。これぞ理想的な「24のプレリュード」だなと、多くの人に聴いてもらいたいです。

最後にショパンの最高傑作である「24のプレリュード」は、様々なピアニストが取り上げ録音も多いのですが、小林愛実さんの今回のCDはバッチリいい音で録れています。ピアノの芯の音がしっかり響き、とてもリアルで臨場感たっぷりです。つまり録音技術の高さが感じられました。